レヴィ=ストロースネタ追記
レヴィ=ストロース逝去の報に接して数日、各方面ブログでなにか書かれているかなーといろいろ検索してみたのだが、「フランス現代思想最期の巨人」とか「100歳って……まだ生きてたんだ」的な雑感が多くて、あまりパッとしない。
内田樹センセーのブログは「フランス〜」的な筆致なんだが、ある意味でポスト構造主義的な、知の終焉をおセンチ風味で味わうというものなのだが、それっていささか食傷気味なところもあって、結局内田センセー的には構造主義云々はあんまどうでもいいことなのだろうと、むしろその知が醸成された土壌に興味がおありなのだろうと推察した次第。それにしても「そういう意味でも、ひとつの時代が終わったのである」という結びの言葉はいささか芸がない気もするが。
構造主義をちゃんと研究してる(もはや)数少ない文化人類学者にしてヒゲめがねの小田亮先生のブログは、小田先生が以前からおっしゃっている構造主義理解がどうのこうの、ということでは至極真っ当であります。内田センセーがレヴィ=ストロースの思想的故郷をアグレカシオンに求めるのに対し、小田先生はそれを亡命先のNYに求めるところも対比的。小田先生にとってレヴィ=ストロースの構造主義は論理学なのね。んで内田センセーにとっては哲学なの。そこらへんの違いがこれらのブログにありありと。
中沢新一っぽいといわれようとも、私としてはレヴィ=ストロースの構造主義は歴史学であるべき、つまり我われが生きる世界の分析にもっとちゃんと接続させるべき思想だと思っておるので、両先生の(ご意見には深く同意するものの)レヴィ=ストロースへのスタンスには簡単には同意しがたいところもあるのだが、何はともあれ、某所から「レヴィ=ストロース入門の一冊を教えろ」というリクエストが来ているので、『神話論理』も『野生の思考』も『親族の基本構造』も読むのが大変だろうから、以下を挙げておく。
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でも構造主義的な歴史分析の取っ掛かりとしては『親族の基本構造』は必読でありましょう。
んで、賛否両論あるというより問題山積みなのであはありますが、いちおう構造主義的歴史学と呼ばれているものとして
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