経済学というきょーよー?

 高校時代から本は読んでいた某経済学者と小一時間ほど談笑。見た目かなりコワモテだが、とても真摯で優しい。ただ経済や社会の話となると堰を切ったように饒舌となる。もう笑えるほどクレバーで、知識も豊富。むしろ私の無学を察して、会話のレベルを合わせていただいたほど、情けないことに。といっても、話題は新古典派の文句と、昨今の大学改革と中央線トーク(中央線に乗ってたからなんだけど)に終始して、それはそれで人間の考えてることはだいたい一緒ってことも分かり、ほっとする。やっぱ「すごい」人としゃべると希望が出る。ちょいオプティミ・モード?いや、たまにはね。文化と経済の問題はおおきなもんだいだー!なんて。
 ヤフーから「個人情報流出しちゃいましてすんません」メールが来る。いや、もういいですよ。「安かろう悪かろう」って覚悟でヤフーにしてますから。孫さんに任せてますから。ヤフーは功罪いろいろあるだろうけど、個人的には、この時代にプライバシーなんてあってなきがごとし(そもそもプライバシーとはなんぞや?ってのが意味不明)、別にどこぞのデータベースに私の性的嗜好まで記録されてようと、私の生活にはあんま関係ない。むしろアマゾンなどで私の嗜好にあった商品を紹介してくれるのはありがたいとまで思ってて、それが「なんか気味悪い」とは思わない。
 むろんネットワーク社会における個人情報の問題を軽視しているわけではないけど、どうも一度痛い目にあわないかぎりまじめに考えない悪い癖もあって、どうでもよし。むしろ個人情報を公開することで得られるものに賭けたい。今は自分をネットワークの中に埋没させるほうが得策である、というのが私の結論。ぎゃくにネットワークに飛び込むことで自己を解放していきたい、ってウィリアム・ギブソンの読みすぎ?
 網野善彦死去。合掌。業界周辺ではすでに数年前からカウントダウンがはじまっていたんだけど。おそらく出版各社は網野死去を見越してすでに動いているだろう。私はむしろ麻原死刑判決の日と同日であったことになにかしらの因縁を感じる。たぶんそんなこと感じてるのは(網野先生の甥の)中沢某氏と私だけか。中沢氏、どこいったんだ?ちゃんとなにか発言してくれよ〜。以下、ただいま読書中。

 文藝別冊「総特集 菊地秀行河出書房新社
 宮本みち子『若者が〈社会的弱者〉に転落する』洋泉社
 鶴見太郎民俗学の熱き日々』中公新書

 鶴見さん、そうきたか〜。最終章の永瀬清子が気になる。はよ読まな!