花祭りに関する私的メモ

灌仏会・花祭は関西では主に5月8日(月遅れ)。北近畿各地に灌仏会と花に関する習俗のミクスチャー的民俗が散見される。
當山では、5月8日になると墓にヤマツツジを供える。「それが花祭」という解釈。


  • 兵庫では花折始め。

兵庫県では、新仏のある家では嫁に行った娘がこの日に帰ってきて、墓参りをする「花折始め」という風習があります。
また、仏壇に供える花は、山へ行って摘んできた花でなければいけないとされるところもあります。
http://www.pleasuremind.jp/COLUMN/COLUM014A.html


四月から五月にかけて雅楽的な民俗芸能多数散見される。


  • 天道花の習俗

旧暦卯月八日に「天道花」が飾られた。本来はお釈迦様の誕生を祝う花祭りに飾るのであるが、近代になって花祭り新暦で行なわれるようになったのに対して、「天道花」風習は依然として旧暦の方に残っている。
今でもこの古くからのしきたりを守って続けている家では、庭先に長い竹竿の先に山つつじを中心にして、あざみ、春菊の花、むらさきつゆ草などを十字に結びつけて立てられる。天道花は五月の風に泳ぐこいのぼりと共に、さわやかな初夏の風物詩であった。
 五月に入って行なうというのは、材料に使う花の開花時期との関係があるのであろうか。その日は道行く人に甘茶がご馳走される。
http://snkcda.cool.ne.jp/miimachisi/1-3kourasan.html

  • 豊饒神としての解釈

春に山から豊饒神が巡ってくる、その依り代としてのサクラ、ツツジを山から採ってきて祀る、門口に飾るという解釈(飯島吉晴先生)
http://www.tenri-u.ac.jp/lifelng/dv457k000000hi1x.html

ツツジといっても民俗分類的な考察が必要
http://blogs.dion.ne.jp/lllo/archives/2966852.html


サクラ、ツツジなどの開花時期と、仏教的な潅仏会の考え方と、豊饒神に代表される民俗的慣習のミクスチャー。雅楽が伝播していく時空間による地理的な把握。



つゝじ多き田舎の寺や花御堂 子規

五来重著作集 第9巻 庶民信仰と日本文化

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