宗教文化士という資格がマジでできることになったらしい

来年再来年ぐらいから本当に始まるらしい。冗談みたいな話だが本当に始まるようだ。要は宗教学というマイナーな学問が予算が少ないなかで大学や高校でなんとか居場所を見出そうという話(だけ)に聞こえて仕方ない。なんか研究会の報告読んでも「マイナーな宗教学をもっとメジャーに!」というアツい思い(のみ)がビシバシ伝わってくる。たいへんご苦労なことである。

でももうちょっと「なんで資格なのか?」という議論を深めてお役所と宗教(学)関係者くらいにはちゃんと説明しとかないと、半ば冗談な感じ+何でもアリな感じ=悪趣味な感じがどうしても拭い切れず、思わず苦笑、このままでは恥ずかしくて履歴書に書けない可能性大なんですが、逆に日本中の坊さんや神主さんや聖職者各位がこぞって受験したらオモシロそうというか、聖職者の必修資格としてすごく需要がある予感がする。聖職者は資格や地位が一般社会以上にモノをいう世界だから、少しでもハクをつけとこうというひとにはもってこいですね。でも日本の聖職者は大学院行ってるひとがもともと結構多いというのもあるし、今は大学院入りやすいから、ほんとうに宗教のことを勉強しようというひとは大学院行っちゃうのではないかと。

とはいいつつも、臨床心理士とか社会調査士とかでも多かれ少なかれゴタゴタありますけど、それよっかもっとひどいオチになりそうなので、周辺関係者の皆さんにはくれぐれもご注意いただきたいところです。とくに倫理条項に関する部分はバンジージャンプな気分が居ながらにして味わえていい感じですね。宗教者の倫理規定(と不祥事)は星の数ほどあるんですけど、宗教文化士については「おおざっぱな倫理規定」(参照:ニューズレター8号6ページpdf)ってそんなんでほんとうに大丈夫なんだろうかと、宗教者としては不安を覚えないでもない。 靖国万歳の諸氏や新興宗教の信者が大挙して受験したらどうすんの?とか。フランスのブルカみたいな問題が現場で起きたときに宗教文化士はどういうかたちで介入しうるのか? しない/できないのであれば資格として意味はあるのか?とか。

宗教と国家、あるいは宗教と社会の関係ってまーいろいろ複雑じゃないですか。んで宗教に何かしらの思いがあるひとはコンフリクトや不条理を何とかしようと思って行動するじゃないですか。そういう営みのひとつということで温かく見守っていこうかと。
以上勝手なことを申し上げときました。
ちなみにここにあった職場での信仰に関するガイドブックは役に立ちますね。